近畿国立病院薬剤師会
Society of Kinki National Hospital Pharmacists

施設紹介

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独立行政法人国立病院機構 和歌山病院
https://wakayama.hosp.go.jp

【病院概要】

当院の所在する御坊医療圏は和歌山県の中央に位置し、「煙樹ヶ浜の松林」の中に立地しています。煙樹ヶ浜は太平洋を臨む日高川から4kmに渡る砂利浜であり、クロマツ原と呼ばれる最大幅500mの大松原は、紀伊藩初代の徳川頼宣が防潮のために植林させたものです。
ここから見る夕日は、「和歌山の朝日・夕陽100選」にも選ばれています。

和歌山病院を上空から撮影した写真

【沿革】

当院は、昭和19年に「日本医療団延寿浜園」として創設され、「国立療養所延寿浜園」、「国立療養所和歌山病院」と経て、平成16年4月に「独立行政法人国立病院機構 和歌山病院」となり現在に至ります。平成28年4月に新病棟が開設され、同年8月にヘリポートが併設されました。令和6年3月には病棟再編が完了し、病床数は260床(一般86床、結核15床、重症心身障害児(者)159床)となりました。標榜診療科は、呼吸器内科、呼吸器外科、脳神経内科、循環器内科、内科、外科、心臓血管外科、小児科、リハビリテーション科、放射線科、歯科、皮膚科の12診療科です。

当院は、一般診療とセーフティネット医療を行っており、一般診療においては呼吸器内科、脳神経内科、胸部・血管外科系の疾患、及び放射線治療、セーフティネット医療においては重症心身障害、神経難病、結核に対する診療を行っています。セーフティネット医療では、県内最大(159床)の重症心身障害児(者)病床を有し、入院のみならず短期入所や在宅支援等も行い、日常生活支援と医療的ケアの両面を提供しています。神経難病では、県内の神経難病ネットワークの基幹2施設の1つとして、在宅あるいは入院療養中の患者さんへの支援に取り組んでいます。また県より「在宅難病患者一時入院事業」の委託を受け、在宅で生活されている患者さんや家族をサポートしています。結核に関しては、県内唯一の結核病床を有し、近畿地区で初の拠点型結核支援センターを設置しています。県内各保健所の保健師を一堂に会したDOTS会議を毎月開催し、保健医療に対しても貢献しています。

【薬剤部概要】

薬剤部スタッフは薬剤部長、調剤主任、薬務主任、薬剤師4名、薬剤助手2名の計9名で構成されています。チーム医療としてはNST、摂食嚥下、褥瘡、ICT、PCTに参画しており、結核や病棟の転倒転落カンファレンス、退院カンファレンスにも積極的に参加し、多職種との連携強化を図っています。また昨年度より、薬物の適正使用推進に向けて入院患者のポリファーマシー対策にも取り組み、症例検討のため薬剤部内でのカンファレンスを開始しました。令和6年4月からは、更なる安全な観血的処置への薬物治療支援のため、気管支鏡検査の目的で入院が決定した患者への外来面談を開始しています。これら対人業務の拡充のため、散薬調剤ロボットの最大利活用をはじめ、非薬剤師業務の薬剤助手へのタスクシフト・シェアを図り、業務の効率化を進めています。

最後に、今年度は診療報酬改定への対応をはじめ、病棟再編による後利用計画としての薬剤部・手術室の移設、電子カルテ更新に向けたワーキンググループ立ち上げ等、様々な課題に向き合っていくこととなります。これからも当院の理念である【職員一同は、患者さんの権利と立場を尊重し、地域と密着した「安心と信頼をいただける病院」を目指します】をモットーに薬剤部一丸となって日々の業務に取り組んでいきます。

集合写真

(文責:渡辺 雄太)