施設紹介
https://shigaraki.hosp.go.jp/
【病院概要】
紫香楽病院は滋賀県南部に位置するたぬきの焼き物などの陶器で有名な信楽町にあります。
信楽は奈良時代に聖武天皇により“紫香楽宮”とよばれた都が置かれたところで、当院の名称「紫香楽」もこの万葉仮名に由来します。わずか数年で遷都されたため長く幻の都といわれてきましたが、平成12年、宮町遺跡で宮殿跡が発見され、全国的に注目を集めるようになりました。今も幻の宮を解明するための発掘が続けられています。当院裏手にある“甲賀寺跡”は奈良の東大寺にある大仏の骨組みとなる体骨柱を立てた場所と推察されており、金堂跡、僧坊跡、塔院跡などずらりと並ぶ礎石が、当時の面影を今に伝えています。
また、信楽の町のいたるところに置いてあるのが、狸の焼き物。当院内でもたくさんの狸の置物がお出迎えです。そんな「信楽狸」というイメージは、昭和天皇の信楽行幸の際、小旗を持ち沿道に延々と並んで天皇を歓迎する信楽狸が全国に報道され、定着したと言われています。
さらに、信楽の朝宮地区で栽培されている朝宮茶は「全国五大銘茶」に数えられ、1200年前に中国より持ち帰られたお茶を初めて栽培した日本茶発祥の地と伝えられています。近年は朝宮茶を使用したスイーツが味わえるカフェも増えています。
新名神高速道路の信楽インターチェンジができたことで、阪神方面、東海方面へのアクセスが向上し、次第に宅地化が進行していますが、まだ多くの緑に囲まれ、療養に適した環境にあります。
当院の病床数は180床(一般82床、重症心身障害児者病棟98床)です。
政策医療分野における重症心身障害者の専門施設であり、「新包括医療」を合言葉に良好な療養環境を提供しようと努力しています。また、滋賀県が定める神経難病医療拠点病院として登録され、甲賀医療圏の神経難病対策にも取り組んでいます。
【薬剤科概要】
薬剤科は薬剤科長・調剤主任・薬剤師3名、薬剤助手1名の計6名で構成されています。(科員をさがしてください。)
外来においては地域医療へ貢献できる薬剤科を目指し、滋賀県薬剤師会(甲南甲賀支部)・信楽観光協会の協力のもと信楽地域の調剤薬局MAP作成から始め、患者がいつでも相談できる街の薬局(かかりつけ薬局)との連携・調整を行っています。
病棟業務においては一般病床の患者を中心に服薬支援を実施していますが、2021年度より神経難病の患者や重症心身障害者病棟での支援を開始しました。また、退院時にはかかりつけ薬局へ入院中の薬剤変更や管理状況などの情報提供をしています。今後は調剤薬局との連携を強化するために在宅への支援を行っていく予定をしています。
(文責:西村幾美)