施設紹介
https://osaka.hosp.go.jp/
【病院紹介】
大阪医療センターは、大阪城を間近に見ることができ、市の中心部を南北に走る上町台地の北端、難波宮跡に隣接する地に位置しています。この地は明治初期に緒方洪庵の次男緒方彗順惟準が活躍した大坂病院があり、適塾の教えである「扶氏医戒之略」を要約した“正しく、品よく、心をこめて”の3つの言葉が職員に向けたモットーとなっています。
標榜診療科は40科で高度総合医療施設として国か提供する「政策医療」を行うべく、努めています。また、三大疾患であるがん・心臓病・脳卒中をはじめ、HIVや肝炎などの感染症、高度救命救急医療・災害医療等に幅広く取り組んでいます。
【薬剤部紹介】
薬剤部長、副薬剤部長2名、主任10名(調剤主任、薬務主任、製剤主任2名、医薬品情報管理主任、病棟業務管理主任、研究教育主任、HIV医薬安全係主任および治験主任2名)、薬剤師27名、薬剤助手5名で構成されています。
当院では、近年問題となっている薬剤師不足に直面、奮闘しながらも、医師の働き方改革に伴うタスクシフト・シェアに積極的に取り組んでいます。
調剤室では、係数調剤管理システム、全自動秤量散薬分包機、錠剤自動仕分返納装置等の機械化を進めるとともに、薬剤助手に取り揃えを行っていただくことで、安全で効率の良い調剤業務を行っています。
タスクシフト・シェアを推進するために、医師と合意したプロトコールに基づいて薬剤師が主体的に薬剤業務を行うPBPMの作成を積極的に行っています。入院センター業務においては、持参薬やアレルギー、副作用の有無、周術期における術前中止薬の確認を行う中で、非抗血栓薬・糖尿病薬(ビグアナイド系、SGLT-2阻害薬)については医師から中止指示がない場合、PBPMに基づき薬剤師主導で内服中止の患者指導を行っています。がん薬物療法においては、がん化学療法を施行する患者へのHBVスクリーニング等の血液検査オーダーを薬剤師が行っています。また、2024年7月より医師が診察する前に薬剤師が患者さんと面談し薬学的管理を行うがん薬物療法体制充実加算を算定しています。
病棟業務では、処方提案システムを構築、実施することで、持参薬の院内採用品への切り替えについて、薬剤師が事前に処方オーダーの下書きをし、医師の負担軽減を図っています。
処方提案する際は、院内フォーミュラリーに基づき、薬剤を選択することでフォーミュラリーを推進しています。また、患者への服薬指導にも力を注いでおり、2024年7月の算定件数が2214件と過去最高(全国1位)の薬剤管理指導件数となりました。地域の保険薬局に対しては、退院時に薬剤サマリーを交付することで、退院後の患者さんのシームレスな薬学的管理を実施しています。また、2024年度中の電子処方箋導入にむけて現在準備を行っています。
大阪医療センター薬剤部は医薬品の適正使用や安全管理の向上のため、責任のある行動を遂行することによって、安全で良質かつ適正な医療の提供に貢献することを基本方針とし、病棟業務やチーム医療、地域保険薬局との連携の強化に努めています。この基本方針をもとに、経営状況もふまえ、積極的な患者サービスに取り組んでいきます。
(文責:村津 圭治)