施設紹介
https://www.ncvc.go.jp/
【病院概要】
国の医療政策と一体となって国民の健康を守るため、循環器病を対象とする国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター)として1977年に設立されました。2010年に独立行政法人へ移行し、さらに2015年に国立研究開発法人へ移行して現在に至るまで、循環器病に関する診断・治療、調査・研究および専門医療従事者の研修・育成を担っています。
当センターは2019年にJR吹田操車場跡地の「北大阪健康医療都市(通称、建都)」へ新築移転されました。当センターは「病院」「研究所」「オープンイノベーションセンター」の3部門からなり、これら3部門を一体として運営していることが大きな特徴です。病院は、「心臓血管部門」と「脳血管部門」が併設され、連携して最先端の医療を提供している世界的にも稀有な施設です。2019年4月に設立された「オープンイノベーションセンター」は、臨床研究と疫学調査の推進、知的資産の活用など複合領域の研究を推進しています。
【薬剤部紹介】
薬剤部は薬剤部長、副薬剤部長3名(うち1名は医療安全管理室専従)、調剤主任、製剤主任、薬務主任、医薬品情報管理主任、薬歴管理主任、治験主任、試験検査主任、研究推進主任、教育研修主任、薬剤師26名、レジデント3名、非常勤薬剤師、薬剤助手の47名で構成されています。当センターでは2006年4月より一般病棟への薬剤師常駐化を開始し、2012年5月から病棟薬剤業務実施加算の算定を開始し、2016年には病棟業務実施加算2の算定を開始しました。また、当センターが従前より実施していた手術室関連業務を拡充し、2022年4月から周術期薬剤管理加算の算定を開始しました。チーム医療においても積極的な参画をおこなっており、ICT、AST、NST、褥瘡、緩和、移植等へのチームとしての参加のみならず、TDMや副作用モニタリングの主導的な実施などにより、医療安全および薬物療法の質の向上に貢献しています。調剤関連業務は機器使用により、医療安全に配慮した調剤を推進しており、2022年度にはPTPシート全自動払出機(Tiara2)、自動監査システム(KC-ai2)を導入しました。
当センターの基本方針として臨床薬学研究も積極的に推進しており、薬剤師レジデント制の導入や病院・大学との連携も進めることで研究・教育・研修にも力を注いでいます。また、吹田市薬剤師会と当センター薬剤部で連携研究会を開催し、地域の薬剤師との連携強化を図っています。豊能地区での「疑義照会簡素化プロトコル」を導入し、処方変更については、代行修正を行い、医師の業務負担軽減にも貢献しています。
(文責:中野 一也)