施設紹介
https://kyoto.hosp.go.jp/
(2022年1月号 会誌 Vol. 69 掲載)
病院概要
当院は、京都市(人口約150万人)の南東部、伏見区(人口は約28万人)の中央部に位置しています。伏見区は、北側に伏見稲荷大社があり全国からの参拝者で賑わい、その門前町は下町情緒にあふれています。また、これに続く深草地区は静かな寺院町です。更に南へ下がると酒造の町大手筋街があり、40にも及ぶ白壁の酒藏が建ち並んでいます。南東部には豊臣時代に築かれた桃山城があり、今でも地名に大名屋敷の名残をとどめる町名が多く京都情緒を思わせる環境にあります。
薬剤部概要
当院は、38診療科を標榜している病床数600床の高度総合医療施設として、既に約半世紀にわたって京都伏見の地で医療活動を行っています。薬剤部長、副薬剤部長2名、主任7名(調剤主任、薬務主任、製剤主任、医薬品情報管理主任、病棟業務管理主任、研究教育主任、治験主任)、薬剤師27名、薬剤助手5名で構成されています。
令和2年12月に注射自動払出システムを導入し、安全に配慮した業務の効率化により、土日祝日の日勤者数を3名体制から2名体制に変更しました。また、ヒヤリハット報告の収集・分析・対策を迅速に行い、医療安全の向上に寄与しています。調剤ミスの再発防止に努めるとともに監査の徹底により調剤過誤防止に努めています。
病棟業務においては、各病棟に担当薬剤師を配置し、病棟薬剤業務実施加算1及び2の施設基準を取得し、全患者を対象に病棟薬剤業務を実施しています。令和3年度からは新たに集中治療室、NICU病棟においても病棟薬剤業務実施加算2の算定を開始しました。また、入院患者の初回投与時及び退院時の服薬指導を実施するとともに、薬剤管理指導実施件数の増加、医療の質の向上とリスクマネジメントに寄与しています。
医薬品情報収集においては、コロナ禍の現状に対応すべく、Webを用いた情報収集、MR面談を実施し、薬剤部内、院内への情報提供を行っています。さらに、プレアボイド情報の収集に努め、迅速な対応を行っています。 また、昨今の不安定な医薬品供給に対応すべく情報収集を行い、適宜対応しています。
研究教育においては、資格認定及び専門薬剤師等の資格取得に努めています。令和3年度は、30名の薬学実務実習生、研修生を積極的に受け入れ、質の高い教育研修を行っています。また、業務の効率化及び医療の質の向上を目的とした研究業務を積極的に行い、学会発表などに積極的に参加しています。平成24年度に京都薬科大学、平成28年度に摂南大学、令和2年度に同志社女子大学との包括協定の締結や人事交流にて、教育や臨床研究の発展を図っています。
患者支援センターでは、2019年11月より薬剤師が常駐し、入院時の持参薬確認、抗血小板薬等の休薬の必要な薬剤の確認を行っています。地域連携パスにおいて、服用薬の管理等、薬学的管理に関与し、在院日数の短縮に貢献するとともに、お薬手帳や退院時連携を通じて薬薬連携の充実を図っています。
また、地域の調剤薬局と定期的な勉強会の開催を通じて連携を深めています。
(文責:村津 圭治)